Instagramで手作り犬ごはんのレシピや犬の健康に関する情報を発信しているリーリャ編集部(@lilya_foods)と申します。手作り犬ごはんの基本については手作り犬ごはんの作り方・レシピや注意点(量や食材、味付けなど)を解説で詳しく説明しています。
今回は、手作り犬ごはんのレシピ、鶏むね肉の低脂質ごはんをご紹介します。その他の犬ごはんのレシピに関する記事はこちらです。
このレシピの特徴
高タンパク・低脂質の代表的な食材である鶏むね肉をメインに使った低脂質なレシピです。一般的な低脂質フードは脂質が1000kcalあたり25g程度に設計されていますが、このレシピは計算上で1000kcalあたり26.9gに抑えています。低脂質を目的としているので鶏皮は取り除いています。他にもサツマイモの食物繊維で腸内環境を改善し、小松菜やひじきでカルシウムや鉄などのミネラルを補給できるようにしています。
このレシピは約95kcal/100gです。
材料
作りやすい量を記載しています。体重別の1日の給与量はこの記事の最後の表を目安にしてください。
焼いた鶏むね肉(皮なし) 100g
鶏レバー 25g
サツマイモ 100g
茹でた小松菜 80g
カボチャ 50g
舞茸 50g
炊いた白米 50g
ひじき(乾燥ひじきを戻したもの) 20g
すりゴマ 8g
作り方
①小松菜は下茹でし、鶏むね肉は小さくカットして焼いておきます。ひじきは戻したあとにみじん切りにしておきます。そのほかの食材も細かくカットしておきます。
②鍋に舞茸、レバー、じゃがいも、カボチャ、水(50cc)を入れ、蓋をして弱火で10〜15分ほど煮ます。
③火が通ったら白米、小松菜、鶏むね肉、すりゴマを加え、よく混ぜたら完成です。
料理のコツ・ポイント
乾燥ひじきを戻すと約8〜10倍くらいに増えます。このレシピの量だと3gを戻して必要量になりました。
乾燥ひじきの戻し方は水戻し・茹で戻し・水戻し後に茹でこぼすなどがあります。ひじきに含まれる無機ヒ素が心配な場合は水戻し後に茹でこぼす方法がおすすめです。無機ヒ素は水に溶け出す性質があり、水戻しで50%減・茹で戻しで80%減・水戻し後に茹でこぼしで90%減らすことができるとされています。
焦げ付き防止に少量の水50ccを入れています。
注目食材
鶏胸肉
人の食卓でも定番の鶏胸肉は、手作り犬ごはんでもとても使いやすい食材のひとつです。スーパーなどでは必ず売られていますし手頃な価格で手に入ります。皮付きと皮なしでは脂質が異なりますので、必要に応じて使い分けましょう。今回は低脂質が目的なので皮は取り除いています。必須アミノ酸がバランスよく含まれ、良質なタンパク源になります。皮膚の乾燥や皮膚炎に効果的とされるナイアシンも含まれているので、健康的な身体作りに有用な食材のひとつです。
足りない栄養素を補うには
手作り食では食材のローテーションや中長期的なバランスを目指すため、1食ごとに栄養基準を満たす設計にしていません。
AAFCO2016の栄養基準を満たすためには、このレシピではカルシウム、銅、亜鉛が不足しており、これらの栄養素は手作り食では不足しがちな栄養素になります。
不足しがちな栄養素を補うための解説記事はこちらに記載しています。
このレシピの100gあたりの栄養素
約95kcal/100g
栄養素 | 単位 | 栄養計算 |
粗タンパク質 | g | 10.553 |
アルギニン | g | 0.720 |
ヒスチジン | g | 0.458 |
イソロイシン | g | 0.478 |
ロイシン | g | 0.831 |
リジン | g | 0.864 |
メチオニン | g | 0.282 |
メチオニン+シスチン | g | 0.414 |
フェニルアラニン | g | 0.457 |
フェニルアラニン+チロシン | g | 0.837 |
トレオニン | g | 0.512 |
トリプトファン | g | 0.140 |
バリン | g | 0.533 |
粗脂肪 | g | 1.926 |
リノール酸 | g | 0.504 |
カルシウム | g | 0.060 |
リン | g | 0.126 |
カリウム | g | 0.345 |
ナトリウム | g | 0.027 |
塩素 | g | 0.041 |
マグネシウム | g | 0.030 |
鉄 | mg | 1.301 |
銅 | mg | 0.140 |
マンガン | mg | 0.230 |
亜鉛 | mg | 0.757 |
ヨウ素 | mg | 0.040 |
セレン | mg | 0.010 |
ビタミンA | IU | 2425.121 |
ビタミンD | IU | 21.532 |
ビタミンE | IU | 1.801 |
チアミン | mg | 0.105 |
リボフラビン | mg | 0.183 |
パントテン酸 | mg | 1.433 |
ナイアシン | mg | 4.957 |
ピリドキシン | mg | 0.276 |
葉酸 | mg | 0.108 |
ビタミンB12 | mg | 0.002 |
コリン | mg | 36.263 |
※コリンは、鶏むね肉、鶏レバー、サツマイモ、カボチャ、白米、舞茸、ゴマの合算値で、小松菜、ひじきはデータがないため含んでいません。
参照:USDA FoodData Central
体重別給与量
このレシピで健康な成犬の一日の食事を与える場合の目安です。
詳細は、犬が一日で必要とするカロリー(エネルギー)や栄養素の計算方法をご確認ください。
体重(kg) | DER(kcal) | 1日給与量(g) |
1 | 112.000 | 118 |
2 | 188.361 | 198 |
3 | 255.305 | 269 |
4 | 316.784 | 333 |
5 | 374.495 | 394 |
6 | 429.370 | 452 |
7 | 481.994 | 507 |
8 | 532.765 | 560 |
9 | 581.969 | 612 |
10 | 629.822 | 662 |
15 | 853.663 | 898 |
20 | 1059.231 | 1114 |
25 | 1252.198 | 1317 |
30 | 1435.684 | 1510 |
35 | 1611.644 | 1695 |
40 | 1781.406 | 1874 |
45 | 1945.931 | 2047 |
50 | 2105.938 | 2215 |