Instagramで手作り犬ごはんのレシピや犬の健康に関する情報を発信しているリーリャ編集部(@lilya_foods)と申します。手作り犬ごはんの基本については手作り犬ごはんの作り方・レシピや注意点(量や食材、味付けなど)を解説で詳しく説明しています。
今回は、犬ごはんの食材のうち、メカジキについて解説します。その他の犬ごはんの食材に関する記事はこちらです。
メカジキを犬にあげていいか?あげる場合の注意点
メカジキは犬にあげても大丈夫な食材です。長く伸びた上顎が特徴で英語ではSwordfishと呼ばれています。一般的にカジキというとメカジキを指す事が多いと言われています。国産・輸入どちらも出回っており、輸入の冷凍品は一年中スーパーなどで手に入れやすいです。メカジキはスズキ目メカジキ科で、マグロとは異なります。カジキマグロと呼ばれるものは、切り身にするとマグロのようなのでそう呼ばれているそうです。魚というと骨の処理が面倒なイメージがありますが、メカジキの切り身は骨が少ないので扱いやすい食材です。摂りすぎると過剰症になる可能性があるビタミンDも豊富なので、他の肉と組み合わせるなどして量を調整しましょう。
メカジキに含まれている栄養素と主な効果
メカジキの代表的な栄養素にはタンパク質、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ナイアシン、ビタミンB12、DHA・EPAなどが含まれています。
タンパク質
筋肉や臓器、皮膚など体の基本となる組織を作り、生命活動を維持するために必要な栄養素です。成長促進や免疫力の向上など身体的なこと以外に脳の活性化や精神の安定などにも影響します。肉類と同じく、魚類もアミノ酸のバランスが良く良質なたんぱく質です。筋が少ないので消化しやすいと言われています。
ビタミンA
目、皮膚、骨、粘膜の健康に大きく関わっています。特に視力を正常に保つ働きや粘膜によって病原体の侵入を防いで感染症を予防するなどの働きに関わっています。犬は緑黄色野菜などから摂取できるカロテンからビタミンAを合成する酵素を持っているため、緑黄色野菜からもビタミンAを摂取できます。ビタミンAは過剰症があるため、誤食などで一度に大量に食べないようにした方が良いでしょう。
ビタミンD
カルシウムやリンの吸収を促進させる働きがあり、丈夫な骨づくりに必要なビタミンです。成長期には特に重要になります。また血中カルシウム濃度の調整にも深くかかわっています。カルシウムの摂取が十分で、ビタミンDが正常に機能していれば歯や骨の健康が維持されるだけでなく、ストレス解消などにも貢献します。摂りすぎると下痢や嘔吐などの過剰症があり、AAFCOの栄養基準にも上限値が設けられています。偏った取り入れ方やサプリとの併用する際は注意が必要です。
ビタミンE
抗酸化作用で老化防止や抗がん作用が期待できます。また血行をよくする働きがあることから動脈硬化を予防することもできます。不足すると貧血、動脈硬化、食欲不振、筋肉の萎縮、皮膚炎などの原因となります。一方で過剰に摂取した場合はビタミンEは毒性が低いため副作用はないと言われています。
ナイアシン
ナイアシンは動物性食品や豆類、果実類に多く含まれる水溶性のビタミンで、ビタミンB群の1種です。 役割としては糖質や脂質の代謝を促進する補酵素として機能し、また皮膚や粘膜の強化にも貢献しています。加えて、脳の神経伝達物質の生成にも不可欠なため、脳神経の働きにも大きく作用しています。
ビタミンB12
ビタミンB12は水溶性ビタミンの一つで、葉酸と一緒に血液を作ります。たんぱく質の合成にも欠かせない成分で、細胞の増殖やDNAの生成をサポートします。植物には微量しか含まれない成分のため、肉類・魚介類からの摂取が中心となります。そのため、人間ではベジタリアンやヴィーガンの場合は不足する可能性があります。
DHA・EPA
テレビなどでもよく見かける栄養素でDHAはドコサヘキサエン酸、EPAはエイコサペンタエン酸のことを指します。オメガ3脂肪酸で、海水魚の魚油に多く含まれています。炎症を抑える作用や、がんを抑制したり脳機能を向上させるなどの効果があるとされています。青魚ほどではありませんが、メカジキにも含まれています。
おすすめの調理方法や食材との組合せ
メカジキのビタミンDとチーズやゴマなどのカルシウムと合わせて吸収を促進。
海苔の葉酸と合わせて造血を促す。
こんな子におすすめ
DHA・EPAの抗炎症作用や脳機能の向上を取り入れたい。
健康的な皮膚や身体作りのために取り入れたい。
100g当たりの栄養成分
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
※コリンは米国農務省FoodData Centralを参照
栄養素 | 単位 | 成分値(生) | 成分値(焼き) |
粗タンパク質 | g | 19.200 | 27.500 |
アルギニン | g | 1.100 | 1.600 |
ヒスチジン | g | 1.000 | 1.500 |
イソロイシン | g | 0.830 | 1.200 |
ロイシン | g | 1.400 | 2.100 |
リジン | g | 1.600 | 2.300 |
メチオニン | g | 0.530 | 0.790 |
メチオニン+シスチン | g | 0.730 | 1.070 |
フェニルアラニン | g | 0.680 | 1.000 |
フェニルアラニン+チロシン | g | 1.340 | 1.980 |
トレオニン | g | 0.880 | 1.300 |
トリプトファン | g | 0.220 | 0.320 |
バリン | g | 0.910 | 1.400 |
粗脂肪 | g | 7.600 | 11.100 |
リノール酸 | g | 0.041 | 0.062 |
カルシウム | g | 0.003 | 0.005 |
リン | g | 0.260 | 0.370 |
カルシウム:リン比 | 1:86.667 | 1:74.000 | |
カリウム | g | 0.440 | 0.630 |
ナトリウム | g | 0.071 | 0.110 |
塩素 | g | ||
マグネシウム | g | 0.029 | 0.041 |
鉄 | mg | 0.500 | 0.600 |
銅 | mg | 0.040 | 0.050 |
マンガン | mg | 0.000 | 0.000 |
亜鉛 | mg | 0.700 | 0.900 |
ヨウ素 | mg | 0.016 | 0.000 |
セレン | mg | 0.059 | 0.000 |
ビタミンA | IU | 203.333 | 283.333 |
ビタミンD | IU | 352.000 | 400.000 |
ビタミンE | IU | 6.556 | 9.089 |
チアミン | mg | 0.060 | 0.070 |
リボフラビン | mg | 0.090 | 0.110 |
パントテン酸 | mg | 0.390 | 0.460 |
ナイアシン | mg | 7.600 | 10.000 |
ピリドキシン | mg | 0.37 | 0.35 |
葉酸 | mg | 0.008 | 0.008 |
ビタミンB12 | mg | 0.002 | 0.002 |
コリン | mg | 65.000 | 77.500 |