犬ごはんの食材解説

【玄米】手作り犬ごはんの食材解説(犬にあげていいか?、調理のポイント、栄養について)

Instagramで手作り犬ごはんのレシピや犬の健康に関する情報を発信しているリーリャ編集部(@lilya_foods)と申します。手作り犬ごはんの基本については手作り犬ごはんの作り方・レシピや注意点(量や食材、味付けなど)を解説で詳しく説明しています。
今回は、犬ごはんの食材のうち、玄米について解説します。その他の犬ごはんの食材に関する記事はこちらです。

玄米を犬にあげていいか?あげる場合の注意点

玄米は犬にあげても大丈夫な食材です。玄米は精白されていない状態のお米で、白米よりもビタミン、ミネラル、食物繊維を多く含みます。食物繊維が多いので便通を促したり腸内環境の改善が期待できます。注意点としては、リンなども豊富なのでストルバイト結石になったことがある・現在ストルバイト結石の場合や、お腹を下しやすい場合は控えたり量に気をつけた方が良いでしょう。白米と比べると低GI食材であり、血糖値が上がりにくい食材のひとつですので、ダイエットしたい時にも取り入れても良いかもしれません。発芽玄米は、その名の通り玄米を発芽させたものです。玄米と同じくビタミン、ミネラルなどが豊富です。酵素が活性化することで栄養価が高くなる特徴があります。

玄米に含まれている栄養素と主な効果

玄米の代表的な栄養素には炭水化物(糖質)食物繊維タンパク質リンカリウムマグネシウムナイアシンなどが含まれています。

炭水化物(糖質)

主にエネルギー源となる糖質は炭水化物とも呼ばれ、米や麦などの穀類、イモ類、豆類に豊富に含まれます。糖質は単糖類、二糖類、多糖類に分類することができ働きも異なります。糖質は体内に入ると消化・吸収を経て、グルコース(ブドウ糖)に分解されて体を動かすエネルギーとなります。特に脳細胞や神経組織、赤血球など体の重要な部位のエネルギー源となる栄養素はこのグルコースだけです。

食物繊維

食物繊維の大半は吸収されずに体外に出てしまいますが、腸内で水分を吸収する過程で有害物質を吸着して排出を促します。また、毒素を分解する腸内細菌の活動を助ける役割もあるため排便がスムーズになり、便秘解消といった働きもあります。その他、生活習慣病予防や肥満防止など犬の健康維持には欠かせません。

タンパク質

タンパク質は20種類のアミノ酸が結合したもので、種類や含有量などの違いで性質が異なります。アミノ酸は体内でも合成できるものもあるのですが、体内で合成することができなかったり、合成分だけでは不十分なため食事からとる必要のあるアミノ酸を必須アミノ酸と言います。玄米は量は多くないですが、必須アミノ酸をバランスよく含んでいます。

リン

カルシウムと同様に骨や歯を作るのに欠かせません。また、DNAやRNAなどにも含まれるとともに、エネルギーの代謝にも関わっています。腎臓病用のフードにはリンが制限されていますが、これは腎臓の機能が低下すると、フィルターとしての役割が機能しなくなり、余分なリンが体内に溜まるようになります。その結果、腎臓病が悪化する要因となってしまいます。

カリウム

ナトリウムとともに体内のph値の調整や水分の代謝に関わります。また、余分なナトリウムを体外に排出してくれます。カリウムは加熱によって大きく失われるので、他の食材とも合わせて積極的に摂るようにしたい栄養素です。

マグネシウム

カルシウムやリンとともに骨を形成したり、体内の様々な代謝に関わっています。カルシウムなどと一緒で骨や歯を作るのに大切な成分です。カルシウム、リンとともに適切なバランスで摂らないと骨が脆くなる原因と言われています。

ナイアシン

ナイアシンは動物性食品や豆類、果実類に多く含まれる水溶性のビタミンで、ビタミンB群の1種です。 役割としては糖質や脂質の代謝を促進する補酵素として機能し、また皮膚や粘膜の強化にも貢献しています。加えて、脳の神経伝達物質の生成にも不可欠なため、脳神経の働きにも大きく作用しています。

おすすめの調理方法や食材との組合せ

お粥にしたり柔らかく炊いて消化しやすくしましょう。
チーズや卵と合わせて動物性タンパク質をプラス。

こんな子におすすめ

整腸作用を取り入れたい。
ダイエット食材として使いたい。

100g当たりの栄養成分

出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
※コリンは米国農務省FoodData Centralを参照

栄養素単位玄米(炊飯後)発芽玄米(炊飯後)
粗タンパク質g2.8003.000
アルギニンg0.2400.260
ヒスチジンg0.0780.088
イソロイシンg0.1100.120
ロイシンg0.2300.250
リジンg0.1100.120
メチオニンg0.0670.077
メチオニン+シスチンg0.1260.142
フェニルアラニンg0.1400.160
フェニルアラニン+チロシンg0.2700.310
トレオニンg0.1100.120
トリプトファンg0.0420.044
バリンg0.1700.180
粗脂肪g1.0001.400
リノール酸g0.3200.410
カルシウムg0.0070.006
リンg0.1300.130
カルシウム:リン比1:18.5711:21.667
カリウムg0.0950.068
ナトリウムg0.0010.001
塩素g
マグネシウムg0.0490.053
mg0.6000.400
mg0.1200.110
マンガンmg1.0400.930
亜鉛mg0.8000.900
ヨウ素mg0.0000.000
セレンmg0.0010.000
ビタミンAIU0.0000.000
ビタミンDIU0.0000.000
ビタミンEIU0.7450.447
チアミンmg0.1600.130
リボフラビンmg0.0200.010
パントテン酸mg0.6500.360
ナイアシンmg2.9002.000
ピリドキシンmg0.210.13
葉酸mg0.0100.006
ビタミンB12mg0.0000.000
コリンmg情報なし情報なし
lilya編集部
lilya編集部
はじめまして!lilya(リーリャ)編集部です!このWEBサイトは犬が少しでも長く健康でいられるための情報を発信するメディアです。手作り犬ごはんや犬の健康情報を発信するInstagramもやっていますのでぜひフォローしてください!