Instagramで手作り犬ごはんのレシピや犬の健康に関する情報を発信しているリーリャ編集部(@lilya_foods)と申します。手作り犬ごはんの基本については手作り犬ごはんの作り方・レシピや注意点(量や食材、味付けなど)を解説で詳しく説明しています。
今回は、犬ごはんの食材のうち、牛肉について解説します。その他の犬ごはんの食材に関する記事はこちらです。
牛肉を犬にあげていいか?あげる場合の注意点
牛肉は犬にあげても大丈夫な食材です。ドライフードの原料としてもよく使われており、ヒトにとっても馴染み深い食材の一つです。生の牛肉も食べることができますが、生食用の牛肉をあげるようにしましょう。
部位によっては脂質が多いので、ももなどの赤身が多い部分を使うようにした方が良いでしょう。
また、アレルギーの出やすい食材の一つでもあるので、食後に痒がったり皮膚が赤くなったりしたら控えた方が良いです。
牛肉に含まれている栄養素と主な効果
牛肉の代表的な栄養素は、たんぱく質、鉄、亜鉛、カリウムなどが含まれています。
たんぱく質
筋肉や臓器、皮膚など体の基本となる組織を作り、生命活動を維持するために必要な栄養素です。成長促進や免疫力の向上など身体的なこと以外に脳の活性化や精神の安定などにも影響します。
肉や魚に含まれる動物性たんぱく質は必須アミノ酸がバランスよく含まれるので効率よく摂取することができます。ただ、動物性たんぱく質には脂肪やコレステロールも多く含まれているため、気になる場合は豆類や穀類などに含まれている植物性たんぱく質と組み合わせてみてください。
鉄
全身へ酸素を運ぶ役割があります。
鉄分にはヘム鉄と非ヘム鉄があり、ヘム鉄の方が吸収率が高く、動物性の食材に多く含まれます。貯蔵鉄というかたちで肝臓や腎臓などに貯められ、足りなくなると補充されたり、運搬鉄というかたちで体内に運ばれます。
亜鉛
亜鉛は全身に分布し、体内のさまざまな代謝に関わってます。特に被毛や皮膚に多く存在するため、足りなくなると症状が出ることが多いとされています。
体内の多くの酵素の働きをサポートし、炭水化物やたんぱく質の代謝にも関わっています。
カリウム
ナトリウムとともに体内のph値の調整や水分の代謝に関わります。また、余分なナトリウムを体外に排出してくれます。
カリウムは熱によって失われやすい性質があります。多めに食事に取り入れたり、果物や生野菜として取り入れるのも良いと思います。逆にカリウムを制限したい場合は茹でこぼすなどの調理法がとられます。通常は腎臓の働きによって体外に排出されるため、過剰になることはありません。腎臓が正常な状態ではない場合は過剰になる可能性があります。
おすすめの調理方法や食材との組合せ
挽肉にすると食べやすくなります。
カルシウムの多い水菜や小松菜などと合わせてバランス良く。
こんな子におすすめ
貧血の予防をしたい。
運動量が多い。
100g当たりの栄養成分
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
*コリンは米国農務省FoodData Centralを参照
栄養素 | 単位 | もも | 肩ロース | サーロイン | ヒレ |
粗タンパク質 | g | 20.500 | 16.500 | 18.400 | 20.800 |
アルギニン | g | 1.300 | 1.100 | 1.200 | 1.300 |
ヒスチジン | g | 0.820 | 0.660 | 0.740 | 0.760 |
イソロイシン | g | 0.930 | 0.740 | 0.840 | 0.980 |
ロイシン | g | 1.600 | 1.300 | 1.500 | 1.700 |
リジン | g | 1.800 | 1.500 | 1.600 | 1.900 |
メチオニン | g | 0.520 | 0.420 | 0.530 | 0.560 |
メチオニン+シスチン | g | 0.750 | 0.610 | 0.750 | 0.790 |
フェニルアラニン | g | 0.830 | 0.670 | 0.740 | 0.860 |
フェニルアラニン+チロシン | g | 1.560 | 1.230 | 1.380 | 1.620 |
トレオニン | g | 0.980 | 0.740 | 0.890 | 1.000 |
トリプトファン | g | 0.260 | 0.190 | 0.210 | 0.270 |
バリン | g | 1.000 | 0.800 | 0.920 | 1.100 |
粗脂肪 | g | 9.900 | 25.200 | 20.200 | 11.200 |
リノール酸 | g | 0.370 | 0.810 | 0.680 | 0.380 |
カルシウム | g | 0.004 | 0.004 | 0.004 | 0.004 |
リン | g | 0.190 | 0.140 | 0.170 | 0.200 |
カルシウム:リン比 | 47.500 | 35.000 | 42.500 | 50.000 | |
カリウム | g | 0.340 | 0.270 | 0.300 | 0.380 |
ナトリウム | g | 0.050 | 0.051 | 0.053 | 0.056 |
塩素 | g | ||||
マグネシウム | g | 0.023 | 0.017 | 0.017 | 0.023 |
鉄 | mg | 1.300 | 0.900 | 0.800 | 2.400 |
銅 | mg | 0.080 | 0.070 | 0.060 | 0.080 |
マンガン | mg | 0.010 | 0.010 | 0.000 | 0.010 |
亜鉛 | mg | 4.700 | 4.800 | 3.300 | 3.400 |
ヨウ素 | mg | 0.000 | 0.000 | 0.000 | 0.001 |
セレン | mg | 0.020 | 0.000 | 0.000 | 0.015 |
ビタミンA | IU | 6.667 | 23.333 | 23.333 | 13.333 |
ビタミンD | IU | 0.000 | 4.000 | 0.000 | 0.000 |
ビタミンE | IU | 0.745 | 0.745 | 0.596 | 0.745 |
チアミン | mg | 0.080 | 0.060 | 0.060 | 0.120 |
リボフラビン | mg | 0.210 | 0.170 | 0.110 | 0.260 |
パントテン酸 | mg | 1.060 | 0.850 | 0.720 | 0.900 |
ナイアシン | mg | 5.100 | 3.700 | 5.900 | 4.700 |
ピリドキシン | mg | 0.33 | 0.22 | 0.43 | 0.43 |
葉酸 | mg | 0.009 | 0.007 | 0.007 | 0.011 |
ビタミンB12 | mg | 0.001 | 0.002 | 0.001 | 0.003 |
コリン | mg | 87.4 | 86.9 | 情報なし | 55.4 |