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犬のおやつ|1日にあげていい量を実際に栄養計算してみた【10%以内なら大丈夫ってホント?】

Instagramで手作り犬ごはんのレシピや犬の健康に関する情報を発信しているリーリャ編集部(@lilya_foods)と申します。今回は、犬のおやつの与えていい量について解説します。

1日に与えていいおやつの量は10%まで?

一般的におやつの量は10%までとし、おやつをあげたぶんは通常のごはんを減らしましょう、と言われています。しかし、その根拠を解説した記事は探した限りでは見つけることはできませんでした。そのため、この記事では実際に栄養計算を行って「おやつをあげる量は本当に10%以内でいいのか?」について検証しています。今回の検証ではカロリーの高いジャーキーと低めの手作りポテトチップスでそれぞれ10%と20%置き換えたらどうなるか計算したところ、やはり10%までであれば問題ないという結果になりましたので詳細を解説していきます。

そもそも犬が1日に必要なカロリーや栄養は決まっている?

実は、犬も人間と同じように1日に必要なカロリーや栄養素の量が決まっています。日本の場合はAAFCOというアメリカのペットフードの栄養基準や原材料、表示に関する基準を公表している団体が定めた栄養基準を採用しており、市販のドッグフードでAAFCOの基準を満たしているものを総合栄養食と言います。例えば4㎏の避妊・去勢済みの成犬であれば317kcalが1日に必要で、栄養素としては以下が必要となります。

ご自身の愛犬で調べたい方はシミュレーターをご活用ください

栄養計算に使用するレシピ

詳細な栄養計算がしたかったので、今回はリーリャの犬ごはんが提供している手作り犬ごはんレシピのうち「卵と緑黄色野菜のごはん」を使用しました。こちらのレシピは栄養計算を行い、AAFCOの栄養基準を満たすように設計しています。

※卵と緑黄色野菜のごはん100kcalあたりの栄養素

卵と緑黄色野菜のごはんのレシピ詳細はこちら

栄養計算に使用したおやつ

今回の栄養計算での検証では、どちらも手作りで作ったジャーキーとポテトチップスを使用しています。

手作りジャーキーをおやつとしてあげた場合

こちらで作り方も解説をしているのですが、ささみのジャーキーは手作りで簡単につくることができ、お肉のジャーキーは犬のおやつとしても定番です。今回は焼いたささみのカロリーと栄養素の数値を使用して検証します。お肉を使ったおやつなので100gあたりのカロリーは通常のごはんよりも高くなっています。

※焼いたささみ100gあたりの栄養素
※122kcal/100g

10%をささみのジャーキーに置き換えると以下のようになります。

※89kcal/100g

カロリーが若干オーバーしてしまっている以外は基準内に収まっているため太りすぎのワンちゃん以外はさほど気にしなくても大丈夫という結果になりました。

次に、20%をささみのジャーキーに置き換えると以下のようになります。

※93kcal/100g

20%をジャーキーに置き換えるとカロリーがさらにオーバーしてしまう他、リンとカルシウムのバランスが崩れてしまっています。リンが過剰になるとカルシウムの吸収を阻害してしまい骨や歯の成長に悪影響が出てしまいます。

手作りポテトチップスをおやつとしてあげた場合

こちらで作り方も解説をしているのですが、油で揚げない犬用のポテトチップスは簡単にてづくりすることができます。今回は、お肉で作ったジャーキー以外のおやつでも検証してみたいということでイモ類のポテトチップスで検証してみます。栄養計算に使用する数値はじゃがいもの電子レンジ調理を使用しています。じゃがいもは通常のごはんよりもカロリーが低いという特徴があります。

※電子レンジ調理したじゃがいもの100gあたりの栄養素

10%を手作りポテトチップスに置き換えると以下のようになります。

※83.4kcal/100g

カロリーが若干足りない以外は基準内に収まっているため痩せすぎのワンちゃん以外はさほど気にしなくても問題ないです。痩せすぎの場合は通常のごはんを減らさなくも良さそうです。

次に、20%をポテトチップスに置き換えると以下のようになります。

※81kcal/100g

20%をポテトチップスに置き換えるとカロリーがさらに足りなくなるほか、亜鉛とヨウ素が不足してしまいます。亜鉛とヨウ素はどちらも皮膚や毛などの健康に関係する重要な栄養素なので、不足してはいけないものになります。そのため、やはり多くても10%以内に抑えた方が良さそうです。

まとめ

肉類とイモ類という栄養素の傾向の異なる原料で作ったおやつで検証してみましたが、どちらも10%であればカロリーの多寡以外は問題ありませんでした。一方で20%にまで増やしてしまうと肉類ではリンとカルシウムのバランスが崩れ、イモ類では亜鉛とヨウ素が不足するという結果になりました。いずれも健康には欠かせない栄養素なため、一般的に言われてきた通りおやつの量は10%以内に抑えた方がいいという結果となりました。

lilya編集部
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