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フレッシュフードとは?選び方や注意点を解説

Instagramで手作り犬ごはんのレシピや犬の健康に関する情報を発信しているリーリャ編集部(@lilya_foods)と申します。手作り犬ごはんの基本については手作り犬ごはんの作り方・レシピや注意点(量や食材、味付けなど)を解説で詳しく説明しています。
今回は、ここ数年注目されてきているフレッシュフードについて解説します。

ここ数年急激に種類が増えてきたフレッシュフード。大手メーカーではなく小規模なメーカーが参入しているのは、ドライフードほど大規模な施設がいらないことや、手間がかかることが影響しているものと思われます。それでいてフレッシュならではのメリットもあるので、ドッグフードの新しい選択肢として注目されています。フレッシュフードはどういうものなのかみていきましょう。

フレッシュフードとドライフードはどう違う?

フレッシュフードの特徴

フレッシュフードの定義はありませんが、大きな特徴として、人間が使う食材を人間の調理と同じような工程(焼く、茹でる、蒸すなど)で作られていることが多いようです。手作りごはんを取り入れられる点や、人間も食べる食材を使っていることから、従来のドッグフードよりも安心感や透明性が感じられます。

ドライフードの特徴

フードの種類としては一番多くの種類が販売されています。おおむね10%程度の水分量で、エクストルーダーという機械で加圧・加熱して作られるタイプが主流です。製造過程で失われる栄養素を加味して、ビタミンやミネラルなどの栄養素を添加しています。

フレッシュフードドライフード
水分量の違い水分量が10%程度のドライフードと比べると、フレッシュフードは70%以上水分があるものがほとんどです。普段から水をあまり飲まない場合や尿石症予防にも効果的と言われています。雑菌の繁殖を防ぐことはできますが、食事とは別に水を飲む必要があります。食事から摂る水分が少ない分、あまり水を飲まない場合は、水分摂取を増やす工夫が必要となります。
利便性レトルトタイプも少なからずありますが、冷凍状態で販売されているものが多く、旅行や災害用の備蓄としては不向きです。フレッシュフードに比べると水分量が少ないため、雑菌が発生しにくく長期保管が可能です。常温で保管できるので、旅行や防災備蓄としても使いやすいです。ただし、一度開封すると酸化し始めるので、1ヶ月程度で使い切れる量を買うようにしましょう。
価格の違い人間用の原材料や調理をする関係で、従来のドライフードなどよりも高額になる傾向があります。高価なものもありますが、安価なものも多く販売されています。その分原材料も様々ですが、費用を抑えたい場合は選択肢が多いです。
種類の違い近年では種類が増えてきていますが、ドライフードに比べるとまだまだ少ない印象です。また、栄養補強のビタミンやミネラルが添加されていないものもあり、主食として向いているのかがはっきりしていない場合があります。栄養の過不足が出てしまう可能性もありますので、主食として使いたいのか、トッピングとして使いたいのかなどよく吟味すべき点があります。日本で販売されているものはほとんどが総合栄養食なので、主食としての選択肢が多いといえます。様々な種類のものが作られており、療法食のほか、健康な皮膚や被毛、関節のサポート、消化しやすいなどいろいろな特徴があるものが販売されています。
原材料の違い肉、野菜、穀物などの食材のみか、栄養補強としてのビタミン・ミネラルが添加されているのみの原材料がはっきりしている場合が多いです。冷凍状態で販売されているものが多く、保存料を必要としないので不要な添加物を避けることができます。大量生産をする上で、どうしても人間の食卓には並ばないような食材が使われる場合があります。また、製造方法によっては記載している原材料以外にも混入する可能性があり、アレルギーなどの要因の一つになる可能性もあると言われています。商品によっては、香料や着色料のように犬には不要な添加物が含まれている場合もあります。

犬にとって必要な栄養素とは?フレッシュフードで補う方法

犬が必要とする栄養素について

欠かせない栄養素としてタンパク質・脂質・炭水化物を三大栄養素、ビタミン・ミネラルを加えて五大栄養素と呼びます。これらに水を足して六大栄養素と呼ばれることもあります。

タンパク質

皮膚や筋肉など身体作りに欠かせない栄養素です。タンパク質はアミノ酸から構成されており、体内で合成されるものもありますが、合成されない12種類の必須アミノ酸は食品から摂取する必要があります。

脂質

少量で効率の良いエネルギー源となる大切な栄養素です。摂りすぎは肥満などにつながる恐れもありますが、脂溶性ビタミンの摂取に役立ったり、脂肪による保温や体外からの衝撃を和らげてくれる役割もあります。

炭水化物

体内で糖質と食物繊維に別れる炭水化物は、犬にとって必ずしも必要ではない栄養素と言われることもありますが、効率的なエネルギー源になります。

ビタミン

水溶性と脂溶性に分けられるビタミンは体内で様々な働きに関わっています。犬・猫の栄養基準などを制定しているAAFCO(米国飼料検査官協会)などでは体内で合成されない、もしくは十分に合成されないものを必須栄養素として最小値・最大値を設けています。

ミネラル

必要な量は少量ですが、骨や歯、体液のバランス調整などに関わる大切な栄養素です。ビタミンと同じく必須栄養素として最小値・最大値が設けられています。

フレッシュフードで十分な栄養は接種可能?

フレッシュフードのなかには総合栄養食としてつくられているものと、そうではないものにわかれます。手作りごはんを取り入れることができるフレッシュフードですが、手に入りやすい身近な肉や野菜、穀物だけだとビタミンやミネラルを満たすことは困難で、総合栄養食のような栄養バランスにすることはほぼ不可能です。これは家庭で作る手作りごはんにも同じことがあてはまります。長期にわたって主食として食べ続けると、栄養素に過不足が出て体調を崩すことも心配されています。特にカルシウムや亜鉛は不足しがちなので、多く含まれる食品やサプリメントで補ったほうが良いでしょう。

総合栄養食のフレッシュフード

肉、野菜、穀物などの原材料にビタミンやミネラルを添加しています。これにより総合栄養食としての必要な栄養素量を満たし、同じ種類のものを毎日食べても良いようにつくられています。ドライフードよりも水分が多く含まれ、セミモイストフードのように保存料などの添加物も抑えられているメリットがあります。

総合栄養食以外のフレッシュフード

主食として同じ種類のものを食べ続けた場合、栄養の過不足が生じてしまう恐れがあります。この場合はいろいろな種類のものを食べることで栄養を補ったり、文部科学省の食品成分データベースなどを参考に食材を選んでも良いでしょう。もともと食べている総合栄養食のフードにトッピングしたり、嗜好性が高いので薬を飲ませる時に使う場合もあるようです。

サプリメントの必要性

前述の通り、手に入りやすい食材だけではどうしても足りない栄養素が出てしまいます。犬用でミネラル・ビタミンのサプリメントがあるので、いつもの手作りごはんに足してあげることで不足しがちな栄養素を補うことができます。注意点としては、過剰症に注意した方が良い栄養素(特にAAFCOではカルシウム、リン、ヨウ素、セレン、ビタミンA、ビタミンDに上限値が設けられています)は長期にわたる摂りすぎは気をつけた方が良いでしょう。単位の換算が必要なのでややこしいですが、食品成分データベースなどでレシピに含まれる栄養素と、使用する市販サプリメントの内容を足してみると栄養素の過不足がわかります。
※AAFCOで上限値が設けられていない栄養素にも過剰症がある場合があります。これは十分な研究がされていなかったり、はっきりとわからないためと思われます。他の栄養素については、犬に必要な栄養素の基本の各栄養素のページもご覧ください。

まとめ

ドライフード、フレッシュフードのどちらにもメリット・デメリットがあることがわかりました。どちらが良い・悪いではなく、相性や利便性・経済的な面などで選ぶようにすれば良いかと思います。どちらも食べられるようになっておくと、療法食を食べないといけない時や食欲のない時に対応しやすくなる場合もあります。家庭で手作りごはんを作っている場合も、サプリメントを活用したり市販のフレッシュフードの日を作ることで、忙しい時の助けになったり足りない栄養素を補ってくれるでしょう。

参考
文部科学省 食品成分データベース

lilya編集部
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