犬に関する記事

犬との暮らし方 迎える前に知っておきたいこと

Instagramで手作り犬ごはんのレシピや犬の健康に関する情報を発信しているリーリャ編集部(@lilya_foods)と申します。手作り犬ごはんの基本については手作り犬ごはんの作り方・レシピや注意点(量や食材、味付けなど)を解説で詳しく説明しています。
今回は、犬との暮らし方、迎える前に知っておきたいことを解説します。

以前からペットブームと呼ばれる時代があり、新型コロナウイルスの流行でペットに癒しを求めて新たに迎え入れる家庭も増えています。まだペットと暮らしていないけれど、いつかは一緒に暮らしてみたいという方もいるかと思います。この記事では、犬と暮らすにあたって注意したいことやあらかじめ知っておきたいことを解説します。

犬を迎える前に知っておきたい、犬の性格や行動についての基礎知識

動物を迎える時は、終生飼養が大前提

犬や猫だけではありませんが、動物を迎え入れるときはその子の最後まで面倒をみるということが大前提です。ペットを取り巻く環境も改善されてきており、以前よりも寿命が伸びています。楽しく健康に長く一緒に過ごせるように正しい知識を身につけたいですね。

犬種による性格や特徴について

犬は古くから人間とともに生活し進化してきました。その中で、様々な犬種が生み出され一緒に仕事をしたり、愛玩犬として可愛がられる存在となりました。もともと猟犬として作出された犬種のように、目的を持って生み出された犬種がほとんどと言われています。そういった目的などを踏まえた性格の違いはあると思いますが、あくまで傾向であり育ってきた環境で性格は異なる場合があります。

※犬種名やサイズの表記は一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)にならっています。

犬種特徴
プードルスタンダード、ミディアム、ミニチュア、トイと別れていますが、トイ・プードルが人気が高い。抜け毛が少ないが伸び続けるので、日々のブラッシングと定期的なトリミングが必要。活発で物覚えも良いと言われている。
チワワメキシコ出身の世界最小の犬種。毛の長いロングコートと短いスムースコートがあり、どちらも換毛期には毛が抜ける。活発で骨が細いので骨折、膝蓋骨脱臼(パテラ)に注意。
ダックスフンドもともとは猟犬としての役割もあり吠えるのが上手。スタンダード、ミニチュア、カニンヘンの三種類のサイズ。特徴的な胴長短足な身体はヘルニアに注意が必要。屋内でも段差のない家具が好まれる。
ポメラニアンふさふさの被毛とアーモンド形の瞳、小ぶりなマズルと耳が特徴的。明るく活発で愛らしいが、骨が細く骨折に注意が必要。ポメハゲとも呼ばれる脱毛症X(アロペシアX)などもあります。
ミニチュア・シュナウザー口周りのヒゲのような被毛が特徴的。ドイツ出身の小柄だががっしりした体つきで活発で好奇心旺盛。比較的抜け毛は少ない方だが運動量が多く、アクティブな家庭に向いている。
フレンチ・ブルドッグ大きな立ち耳と顔のシワが特徴的な鼻ぺちゃ犬。活発で遊び好き。短頭種ならではのシワのお手入れや暑さ対策には気を遣う必要がある。熱中症、皮膚疾患、ヘルニアなどに注意しましょう。
マルチーズ生粋の愛玩犬のマルチーズ。白く美しい被毛が特徴。小型犬に多い膝蓋骨脱臼(パテラ)に気をつけたい。被毛を伸ばす場合はケアが必要。短くする場合は定期的なトリミングが必要。
ヨークシャー・テリア「動く宝石」と言われるように美しく絹のような被毛が特徴。小型犬に多い膝蓋骨脱臼(パテラ)に気をつけたい。被毛を伸ばす場合はケアが必要。短くする場合は定期的なトリミングが必要。
柴犬日本国外でも人気の柴犬。頑固・繊細な子も多く独特の距離感も人気。室内でトイレをしない子の場合、荒天でも散歩に行く必要がある。アレルギーや皮膚疾患が比較的多い。
シー・ズーペキニーズとラサ・アプソを掛け合わせた小型犬。がっしりした体躯に美しい被毛が特徴的。比較的、目や皮膚の病気が多いと言われるので、日頃のチェックとケアが大切。
ゴールデン・レトリーバー優しい顔立ちと性格で人気の大型犬。留守番が少ない家庭に向いている。ガンや関節の病気が多く、動けなくなった時の車などの移動手段は必須。特に体力・経済的な余裕が必要。
パグ垂れ耳で鼻ぺちゃ顔が特徴。シワのお手入れや暑さ対策には気を遣う必要がある。短頭種ならではの熱中症や皮膚疾患、眼疾患などに注意しましょう。
ラブラドール・レトリーバーアクティブで温厚な性格で盲導犬としても活躍中。ガンや関節の病気が多く、動けなくなった時の車などの移動手段は必須。特に体力・経済的な余裕が必要。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークエリザベス女王も愛した短足胴長の牧畜犬。密集している被毛は抜け毛が多い。体型的にヘルニアに注意が必要。室内でも段差の少ない環境づくりが大切。
パピヨンフランス語の蝶という名の通り、大きく広がる耳が特徴。垂れ耳パピヨンはファレーヌ(蛾)という名称で区別されている。運動能力も高く、ドッグスポーツでも活躍している。
ビション・フリーゼフランス出身の明るい性格で綿飴のような丸いふわふわのカットが特徴的。皮膚や耳の疾患にかかりやすく、日頃のケアが大切。膝蓋骨脱臼(パテラ)にも注意が必要。
ジャック・ラッセル・テリア小ぶりな体格だが底なしの体力とも言われるくらい元気いっぱい。アクティブな家庭に向いているが、そうでないと難しい。目の疾患になりやすい傾向がある。
ボーダー・コリーアジリティなどでも大活躍。物覚えがよく、運動能力も高いのでそれだけ日々の運動量・コミュニケーションが必要。目や関節の疾患が比較的多いとされています。
ペキニーズ中国出身の歴史ある犬種。特徴的ながに股、ずんぐりした体型、しわのある口元や豊かな被毛はお手入れが欠かせない。「猫のような犬」とも言われるくらいマイペースな子もいる。皮膚疾患やヘルニアなど注意が必要で手がかかるが熱心なファンが多い。
イタリアン・グレー・ハウンド走ることが得意でえぐれた腹部とスマートな体型が特徴的。皮膚の病気になりやすくマラセチアや膿皮症などが多い。穏やかな性格の子が多く、家庭犬としても優秀と言われている。

参考
一般社団法人ジャパン ケネル クラブ 2022年(1月~12月)犬種別犬籍登録頭数

犬と暮らす人が知っておきたい食事や運動について

必要な運動量や散歩の回数、必要性について

犬種や個体によって大きく異なりますが、散歩は最低でも1日2回・早足程度のペースで止まらずに20分ほどが基本のようです。運動量の多い犬種はさらに時間をかけて行う必要があります。運動量が足りないと、室内の家具を破壊したり他のことで運動欲求を満たそうとする場合が多いです。飼い主の運動不足解消にもつながるので、十分な時間を確保してあげましょう。また、梅雨の時期などで外出できない時は、知育玩具やトリックの練習などをして頭を使った遊びをすることも有効的です。

犬のトレーニング・しつけについての基本的な考え方や方法について

犬は群れで生活していたこともあり、社会性が高い生き物として知られています。人間と一緒に作業をしたり遊ぶことに喜びを感じると言われています。逆に、十分に触れ合う時間が取れないと信頼関係が築けないとも言われています。無理にいろいろなトリックを覚えさせる必要はないですが、コミュニケーションの一つとして取り組んでも良いかもしれません。トレーニング(しつけ)やお手入れなどは一人で悩まず、近くの動物病院やトレーナーに相談してみると良いと思います。近隣にいない場合は、SNSやインターネットで探したり役所に問い合わせて動物愛護推進員を紹介してもらうのもひとつの手段です。

犬の栄養バランスや必要な栄養素について

一般的に犬や猫のペットフードは、必要な栄養素がそろっているかという点が重要視されます。人間の食事は栄養よりもおいしさが優先される傾向があり、ペットフードとは大きく異なる点です。ペットフードは「総合栄養食」を普段の食事にすることが一般的です。これはAAFCO(米国資料検査官協会)が設定した栄養基準を満たしているもので、そのフードと新鮮な水があれば健康に生きていけるというものです。「総合栄養食」が全てではないと思いますが、長年研究された基準は無視できないと思います。「総合栄養食」を基本に、栄養素を足したり引いたり調節できるようになりたいものですね。詳しくは下記の記事も参照してください。
ドッグフードの種類と選び方
ドッグフードの原材料の基本知識・選び方や避けたい添加物について解説

犬の譲渡や預かり、里親制度について

昨今ではSNSの影響もあり、保護犬・保護猫の存在が認知されてきています。保護団体も情報発信をしているので、インターネットで「(地域) 保護犬」で検索すると出てくると思います。また、特定の犬種を保護するブリードレスキューの団体や、鼻ぺちゃ(短頭種)を中心に保護している団体などさまざまですのでまずは検索してみましょう。

譲渡までの流れ

保護団体によって違いはありますが、大まかには下記のような流れが多いようです。

問い合わせ→アンケートや条件の確認→お見合い→環境の確認→問題なければお迎え準備→お迎え

ホームページなどからの問い合わせのほか、イベント会場や団体主催の譲渡会で直接見れる場合もあります。里親詐欺への対策や二度と辛い思いをさせないために、譲渡条件は厳しく設定している団体がほとんどです。相談内容によっては譲渡を検討する場合もあるので、まずは一度相談してみても良いかと思います。
また、譲渡費用としてワクチン代や検査代のほか移動費用で、3〜5万円ほど負担する場合が多いです。

犬の里親になるための条件や手続きについて

代表的な譲渡条件
  • ペット可の住居に住んでいる

賃貸や集合住宅の場合、規則の書かれた書面を提出する場合もあります。「ペット不可だけど内緒で・・・」なんてもちろんダメです。

  • 完全室内飼育が可能か

日中は玄関先や庭に出しておくということも不可と思って良いでしょう。快適な環境でお世話しましょう。

  • 家族全員の同意が得られている

自分一人の判断ではありませんか?家族に動物アレルギーがあり、やはり手放してしまうケースもあります。

  • 高齢者や単身者は後見人が付けられるか

不慮の事故や急なライフスタイルの変化があった場合、面倒を見れる人間がいないといけません。

  • 動物と暮らせる体力・時間・金銭的余裕があるか

日々のケアや病院代、歳を重ねると介護をする必要もあります。

  • 長時間の留守番がないか

保護犬に限ったことではないですが、不在時の「もしも」は可能な限り無くさないといけません。何かあってもすぐに対応できる環境が望ましいです。

  • 転居・転勤の可能性はないか

転居の可能性がある場合は転居後に迎え入れましょう。引越し時の脱走などの事故防止や、環境変化によるストレスを抑えるためです。

  • 譲渡費用が負担できるか

譲渡までのワクチン代や不妊手術代などが含まれています。次の活動に繋げるよう費用が必要となります。

まとめ

動物を迎えるということは命が増えることです。ペットショップでお金を払えば買えてしまうので、あまりにも気軽に思えてしまいますが、本来は大きな決断のはずです。いざ一緒に暮らし始めてから「こんなはずではなかった」とならないように覚悟と準備をする必要があります。また、ペットショップに行く前に保護犬という選択肢を入れてみましょう。

lilya編集部
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