Instagramで手作り犬ごはんのレシピや犬の健康に関する情報を発信しているリーリャ編集部(@lilya_foods)と申します。手作り犬ごはんの基本については手作り犬ごはんの作り方・レシピや注意点(量や食材、味付けなど)を解説で詳しく説明しています。
今回は、犬の涙やけについて解説します。その他の犬に必要な栄養に関する記事はこちらです。
目の周辺の毛が涙によって変色してしまう「涙やけ」は、特に白色や薄い色の毛の犬では目立ってしまうため悩んでいる飼い主の多い症状の一つです。実は、目立たないだけで実は黒や濃い毛色の犬種でも起こりうる症状なのですが、なかなか原因がわからないことも多く悩んでいる方も多い症状です。
この記事では、涙やけがおきる原因について解説し、改善するための方法について解説しています。
犬の涙焼けとは
目の表面は常に涙で覆われています。そして、涙は刺激から目を守ったり、栄養を目に供給するなど、重要な役割があり必要不可欠なものです。通常は、涙が外に溢れ出るということはないのですが、涙腺で分泌された涙が、過剰に分泌されたか、涙の通り道のどこかに異常があって、涙が目からあふれてしまう「流涙症」になってしまうと目の下が常に涙によって濡れた状態になってしまい、涙の成分によって毛の色が茶色に変色してしまいます。これを「涙やけ」といいます。
涙やけになってしまったらまずやること
涙やけは、溢れ出てしまった涙の成分によって毛が変色してしまうためにおこる症状です。そのため、まずは溢れ出てしまった涙を適切に処置してあげることが重要です。涙やけが見られる場合、まずは目元を清潔に保つために、涙が目元に残らないように、柔らかい布やコットンで優しく拭き取ってあげてください。
涙やけの原因について考える
涙が溢れ出ている場合、「涙の過剰分泌」か「涙の通り道の異常」が考えられます。
涙の過剰分泌の場合、まつ毛の異常や角膜の傷、異物の混入、アレルギーなどが考えられます。まつ毛の異常には、まつ毛の向きに異常(いわゆる逆さまつ毛など)がある睫毛乱生、マイボーム腺に生えてしまう睫毛重生、まぶたの裏の結膜から生えてしまう異所性睫毛があります。また、角膜の傷は角膜潰瘍やぶどう膜炎、緑内障といった病気になってしまった際に、痛みに伴って涙が反射的に出てしまいます。こういった病気は進行すると失明の恐れもあります。
アレルギーに関しては食べ物や花粉、ハウスダストなどのアレルギー物質が原因で目にかゆみや炎症をおこし、それが原因で流涙症につながります。
涙の通り道の異常については、通常、涙は涙点と言う瞼にある穴を通り、涙小管、涙嚢、鼻涙管と流れていき、最終的には鼻腔に辿りついていくのですが、その過程のどこかに異常がある際におこります。
病院に行きべき症状
黄色い粘性のある目やにがある場合は細菌感染になっている可能性があります。また、痛そうに眼をしばたいていたり、目をまぶしそうに細める、白目が充血しているといった症状は角膜に傷がある可能性があります。このような症状は、放置すると重大な目の病気につながったりするため、早めに動物病院に連れて行くようにしてください。
涙やけをおこしやすい犬種
トイプードルやマルチーズは先天的に涙の通り道に異常が出やすいと言われています。また、シーズーやパグなどの短頭種は構造上、鼻の毛が目に入りやすく流涙症になりやすいという特徴があります。その他、アレルギーになりやすい犬種も涙やけになりやすいと言えます。
涙やけの対処法と予防法
痛みを伴うような炎症が原因の場合は、涙点から細い管を入れて洗浄する鼻涙管洗浄や抗生剤、まつ毛の除去などを行う必要があるため動物病院で治療を行いましょう。
アレルギーのうち、食べ物が原因の場合は食事の変更によって改善することがあります。花粉やハウスダストなど環境が要因になっている場合は、アレルギーを抑える薬によって改善する場合があります。
涙やけは様々な要因によって発生する症状のため予防することは困難ですが、毛の変色についてはこまめに拭きとってあげることで防ぐことができます。
食事による予防や解決は可能なのか?
涙やけの改善を謳った市販のフードが多く販売されていますが、食事と涙やけの因果関係ははっきりしておらず、獣医師によっては食事によって改善できるケースはほとんどないという方もいます。ただし、アレルギーが原因の場合は、改善される場合があるため、食事による改善を試みる場合は、まずはアレルギーの特定や検査から行いましょう。