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犬にサプリメントを複数種類与えてもいいのか?危険性や注意点について解説

Instagramで手作り犬ごはんのレシピや犬の健康に関する情報を発信しているリーリャ編集部(@lilya_foods)と申します。手作り犬ごはんレシピや犬用サプリメントを販売している通販サイトも運営しています。今回は、犬にサプリメントを複数与えていいのか?与える場合の注意点などについて解説しています。

  1. 犬に複数のサプリメントは与えてもOK
  2. ただし、成分の重複や過剰摂取、相互作用には注意が必要
  3. 栄養バランスの取れた食事や薬を補完するものということは忘れないで

犬に複数のサプリメントは必要?

前提として主食(ドッグフード)が総合栄養食であれば、生きていく上で必要な栄養は足りています。総合栄養食はAAFCOというアメリカの団体が定めた基準がもとになっていますが、この基準では40項目が定められており、総合栄養食を食べている限り、この40項目については不安になる必要はありません。

そのため、サプリメントは栄養基準に含まれていない栄養を補給したいときに活用するという位置づけになります。摂りたい栄養が多岐にわたる場合は複数のサプリメントを活用する場合もあります。

犬に複数のサプリメントをあげても大丈夫?

結論から言えば、大丈夫です。サプリメントは基本的に「栄養補完食」と書かれている通り、栄養を補完する役割のあるもので、通常の食べ物と同じように考えれば一緒に摂取しても大きな問題を起こすことは少ないとされています。。ただし、それは正しく使った場合に限る点に注意が必要です。むやみに種類を増やせば良いというものではなく、与え方次第では健康を害するリスクもあります。

複数のサプリメントを併用する時の注意点

成分の重複と過剰摂取

複数のサプリを併用する最大のリスクは、同じ栄養素や成分の重複による過剰摂取です。例えば、栄養基準でも上限値が決められている脂溶性ビタミンなどは過剰に摂ると健康被害を招く可能性があります。実際にサプリを与えるときは定められた用量・用法を必ず守り、 “たくさん与えればより健康になる” というものではないことを認識しましょう。サプリを過剰に与えると体内の栄養バランスが崩れ、下痢・嘔吐など体調不良の原因にもなり得ます​。特に目的が重複するサプリメントは併用を避けるべきで、必要以上に色々なサプリを「あれもこれも」と追加するのは控え、本当に必要なものを厳選するようにしましょう。

サプリ同士・薬との相互作用

サプリメント同士の組み合わせだけでなく、サプリと医薬品の相互作用にも注意が必要です。ある成分が別の成分の吸収や作用を阻害したり、逆に作用を強めてしまうケースがあります。持病で薬を飲んでいる場合はサプリを開始する前に必ず獣医師に相談してください。

年齢や健康状態に応じた注意点

子犬

成長期の子犬は基本的に良質なパピーフード(総合栄養食)から十分な栄養を得られるため、通常は別途サプリメントを与える必要はありません。体の大きさが小さい時期は少しの成分でも影響を受けやすいので注意が必要です。

シニア犬

加齢に伴う機能の低下が目立つため、シニア犬こそサプリメントを活用したい時期ですが、栄養を消化する内臓も弱ってくることから過剰な栄養や体に負担をかけるような成分は避けるようにしてください。

妊娠中・授乳中の犬

妊娠中や授乳期の母犬には基本的にサプリメントの使用は推奨されません。これらの時期は母体もデリケートですし、胎児や乳仔犬への影響も不明な点が多いためです。市販の犬用サプリメントでも「獣医師と相談してください」などの文言が書かれていることが一般的です。

注意すべき成分・栄養素

脂溶性ビタミンもミネラルも総合栄養食の栄養基準に含まれているものなので、栄養バランスのとれたごはんを食べていれば十分な量の摂取が可能で、あえてサプリメントで摂る必要はありません。

脂溶性ビタミン

ビタミンAやビタミンDといった脂溶性ビタミンには栄養基準で定められた上限値があります。過剰になると、ビタミンDはカルシウムが異常沈着する高カルシウム血症や骨代謝および骨化の阻害、過度の骨石灰化などがおこり、ビタミンAは急性中毒症状による嘔吐や体重減少になります。

ミネラル

ミネラルのうちカルシウム、リン、ヨウ素、セレンは上限値が定められています。また、カルシウムとリンはバランスも決められていて、同量~カルシウムがリンの二倍までとなっています。リンが過剰になってしまうとカルシウムの吸収阻害などがおこってしまいます。

lilya編集部
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